2014年5月4日日曜日

峩々の桜もようやく開花しました。



峩々の桜が開花し、やっと蔵王にも春が訪れました。
何年かに1度、ゴールデンウィーク中に降雪することがございます。
そのため、峩々ではこの桜のたよりが来てはじめて冬の道具をしまうようにしております。
スタッドレスタイヤの交換、雪囲いをはずし、スノーブーツを片付けるといういつもの作業。
この桜が散るころは蔵王エコーラインが新緑を迎えます。
いよいよ本格的に行楽シーズンとなり、活気が戻ってまいります。
蔵王登山や周辺の散策にもちょうど良い季節となり、ぜひおすすめしております。
其の時はぜひトレッキングブーツをご持参下さいませ。

2014年4月28日月曜日

日本秘湯を守る会 スタンプ帳の新デザイン

新しいスタンプ帳が届きました。
「おかげさまで40周年」と入った新デザインのスタンプ帳でございます。
右端の写真ですが、当館の「天空の湯」ですね。

会員宿に宿泊すると1つスタンプを押印させて頂き(JTB・JR・じゃらん・楽天などの他エージェントを除く)、合計10泊すると1泊ご招待というメチャクチャ還元率の高いサービスを40年前から展開しているのがこの会の大きな特徴です。
ぜひこのスタンプを持って、春の峩々にお越しになりませんか?

2014年3月30日日曜日

宮城蔵王 バックカントリー 熊野岳・丸山沢 2014



ついに念願の丸山沢に行ってまいりました。
宮城蔵王の代表的なバックカントリーエリアであると同時に、濁り川沿いをアプローチしますと峩々に至るコースとなっております。
一般的には賽ノ河原付近から登り返す行程になりますが、今回は峩々まで下りてまいりました。
刈田岳付近から馬の背を通り熊野岳山頂までハイクしましたが、さすがに風速20Mを超える暴風でした。
滑り始めてからは比較的良いコンディションで、下山ハイク中はベースレイヤー1枚で充分のポカポカ陽気でした。







10:00 すみかわスノーパーク 刈田岳山頂に向け雪上車 乗車



刈田岳最終カーブ下車~ハイクアップ




山頂レストハウス



馬の背



12:30 熊野岳 山頂到着





御釜






丸山沢・かもしか温泉跡





















15:30 峩々温泉 到着

河北ウィークリーせんだい 2014.3.27 Vol.333 掲載

エッグベネディクトで朝食を
という巻頭特集で取り上げて頂きました。
8年前から朝食を和食・洋食と選べるスタイルに致しております。
その頃からエッグベネディクトを朝食でご提供させて頂くようになりました。

海外のホテルに宿泊すると必ず注文するのですが、やはりそのレストランによって作り方は様々。スモークサーモンで仕上げてあるものや、クランベリーのソースだったり、本当にアレンジの楽しいメニューだと思います。

当館のエッグベネディクトは温泉卵を使用しております。
ふんわりと濃厚な味わい、地産の新鮮たまごを召し上がって頂きたいと考えております。

2014年3月14日金曜日

宮城県蔵王高等学校 起業家教育発表会

数年前から定期的に講師をさせて頂いております蔵王高等学校。
地域貢献の一環として継続しておりますボランティアです。
今日は「起業家教育」というより社会的な視点で創造力やチャレンジ精神やコニュニケーション力を高める教育プログラムの最終発表会に参加してまいりました。
観光や地域産品での商品開発など高校生の皆さんが作ったアイディアを、私達地域の外部講師が講評するという内容でした。



この内容とは全然関係ない事なんですが、こちらの高校に山岳部とスキー・スノーボード部がないのが非常に残念でしかたがありません。
何で作らないのでしょうか?
こんなに良い環境が揃っている所は無いと思いますが、誰も不思議がらない。
蔵王町を知るには何と言っても山です。山が歴史と文化を創造し続けてきた町です。
そして農業・観光を下支えしてきたのも蔵王山麓なのです。
山に関係する部活を作ることが、一番の地域教育なのではないかと思っています。

出来上がったものを維持するだけでは前に進まない。
新たな創造とキラキラとした高校生活をクリエイトしてくれる先生が現れますことをお祈りし、今後も提案し続けていきたいと思っております。

2014年3月11日火曜日

あの日、あれから3年が経ちました

今朝から猛吹雪の蔵王。
そう言えばあの日も雪が横殴りに降っていました。
窓からその吹雪をじっと見えている事ができず、胸の奥が「チクッ」。
目をそむけても閉じても、蔵王颪が吹きやむ事はありません。
びょうびょうとけたたましいうなり声をあの日に重ね、忘れかけた記憶の扉を勢いよくこじ開けるかのように自らの心に襲いかかる。残酷で無情な自然界からの猛威。
窓の外は激しい雪と風の世界。立っているのもままならない自然界。
我々はその中で生きている。そんな事は明白な事実ではあるものの、この猛吹雪によって改めてそう思わせられる。
今日は東日本大震災発生から丸3年。
やはり様々な事が頭を駆け巡ります。
2011.3.11 当日私が撮影した宮城蔵王某所





























全てのライフラインは断たれ、陸の孤島と化した峩々を私は一時的に離れました。
様々な方法でお客様に連絡をして事情を説明しました。
全従業員の無事を確認し今後の方針をその翌日に伝え、また集まる日を決めて解散しました。
遠刈田温泉においても携帯が使えなかったため、宮城県庁まで行きモバイル版のブログを何とか更新しました。
貴重な燃料でした。貴重な時間でした。
先行きの見えない不安と孤独。ひたひたと忍びよる影と数分間に1度襲ってくる余震。
福島第一原子力発電所の水素爆発が起こっていたことを知ったのは、かなり後になってからでした。
何事も必要必然と考えて前に進んでいた自分自身の信条を根底からバラバラに粉砕された思いでした。
底知れぬ怒りがこみ上げ、不条理な世の中を恨み、腹に力がこもらない錯覚の中にいました。

と言いますのも、私が社長に就任したのが2010年の11月です。「よし、頑張るぞ!」と腕まくりをするやいなや起こった未曾有の大惨事。
まさに出鼻をくじかれたわけです。
今考えてみれば、昔お世話になった会社の上司に言われた事そのものでした。
おまえは最初から能力がないから、伸びる一方だぞ。伸びや悩むことなく突っ走れと。
どこかで吹っ切れたのでしょう。私はある時から超のつくプラス発想で皆を巻き込んでどんどん前に進みました。
チャリティBOXもそうでしたし、公私共に超プラス発想で走ってきたように思えます。

このブログでも何度となく登場しております「小竹浜」。こちらのボランティア活動は、震災後から継続させて頂いております。
ある時、その活動内容を取材して頂きました。
地方紙のシリーズ化されたコーナーに掲載され、つい先日その部分をまとめた書籍が出版されました。
徹底した現地取材からより現地目線での「震災」「その後」が書かれております。
なかなかメディアでは取り上げにくい被災地の素顔を、地元新聞社編集局員のジャーナリスティックな視点。我々はこれからどう進むべきかを再興する上で必要なエッセンスになりうるものだと確信しております。ぜひご一読頂きたいと切に思います。

今日は朝から除雪車に乗って駐車場をいつものように雪かきしておりました。
いつも通りあたり前の仕事。今朝も同じようにあたり前に。

あの時、いつ供給されるかわからない燃料を減らす事が恐くてじっとしていた自分を思い出しました。みるみるうちに降り重なる雪。山奥に妻と2人だけの生活。
震災の3日前に挙式を上げた妻と、薪ストーブでお湯を沸かして食べたカップラーメンの味を思い出しました。
2011.3.18撮影:峩々温泉

「がんばろう・・・」
何も考えずにふっと口から出た言葉。
がんばる事があるんだからがんばる。
ガンバレって大きな声を掛けてもらったからそれに応える。
誰かとがんばる。みんなでがんばる。ひとりでがんばる。
あの日、あの時からがんばる事を教わったのかも知れない。




海よ里よ、いつの日に還る――東日本大震災3年目の記録
寺島英弥
明石書店
売り上げランキング: 130,249

2014年2月9日日曜日

ソトコト 2014.3月号 掲載


ソトコトは個人的に面白くて好きな雑誌です。今回は地域資源の継承をテーマに取材して頂きました。
ライターは旅ジャーナリストののかたあきこさん。
以前、ソロモン流(テレビ東京2013.10.20放送)で紹介して頂きました。
のかたさんの文章は歯切れが良くて本当に読みやすいですね。
そして山里の営みや恵み、また厳しさなどを世相と反映させてまとめる。
単純に温泉宿の紹介ではなく、そのバックボーンを深く掘り下げる。
確かに取材力もすごかったです。

ブログでも何度も言ってますが、私は取材が大好きです。
単純に目立ちたがり屋と思われているかもしれませんが、半分本当で半分はちゃんとした理由があります。

腕の良いライターは当然知的水準が高いです。
生意気な言い方かも知れませんが、それは取材を開始した3分くらいですぐわかります。
3分後にその取材に対する自分のモチベーションが決まります。
自分の考えを引き出してくれるライターは本当にありがたいと思います。
旅館の仕事はある意味様々なしがらみの中で成り立っています。
時として自分の方向性に迷いが生じたり、その境遇にいきどおりを感じたりする事も少なくありません。
そういう時は自分の考えをストレートに話す事が大事だと思っています。
心を開き、考えを全て言ってみる事です。
腕の良いライターはまとめ力も一流。
とりとめのない話しでも、最後はしっかりとまとめます。
そのおかげで自分の考えが改まる。再認識するのだと思います。
そしてそれが誌面になる。活字になる。
自分や旅館がどう思われているかがはっきりと書かれるのです。
それを読み返すと、身が引き締まる思いです。

広告費を出して、イメージの良い事を書いてもらっている旅館にはのかたさんのようなライターが取材に来る事はないでしょう。
宿をとりまく自然への敬意。人とのつながり。温泉を守り続けてきた歴史。住んでいる者の生き様。それを総称して「秘湯の宿」と呼ぶのかもしれません。

この誌面を読み終わる頃「自然に感謝して、訪れる旅人を喜ばせ、宿を一生懸命守り生きていって下さい。」とエールをもらったような気持ちです。

ソトコトをぜひご一読頂きたく思っております。


月刊『ソトコト』は、ロハスピープルのための快適生活マガジンです。地球と仲良くし、楽しく生きていくためのライフスタイルを探り、提案していくことをコンセプトに、1999年、世界初の「環境ファッションマガジン」として創刊しました。
そもそも「SOTOKOTO」とは、アフリカのバンツー族のことばで「木の下」という意味です。心地よい木陰ができる木の下に集い、さまざまなお話し合いや儀式をしてきたアフリカの人々。
樹木が醸す安らぎ、みずみずしい生命感、そよぐ風、さえずる鳥。地球といのちの交歓が、私たち人に叡智を与えてくれる。

『ソトコト』というもうひとつの木陰で、地球環境や私たちの暮らしについて議論しあい、未来につながるいい知恵を生み出そう。そして、それを愉快に伝えていきたい。
そんな想いが込められています。

『ソトコト』は、常に時代の先を読み、新しいライフスタイルを紹介。どうやら、ブームの仕掛人にもなっているようです。「エコファッション」という新しい概念から始まり、北欧、ドイツ、ニュージーランドやオーストラリアなどの海外へ飛んで取材して「スローライフ」というスタイルを提唱。“スロー”はちょっとした流行語になり、とりあえずなんにでも“スロー”をつけてみるという風潮に。右肩上がりの成長をあたり前と考える社会の在り方はもう限界なのではないか? という漠然とした思いと反発心があったのかもしれません。
イタリアで見つけてきたのが「スローフード」。某ファストフード店のマークを逆さまにしてあしらった挑発的な表紙(2000年5月号)は、かなり話題になりました。
そして、2006年はロハスが大ブレイク。企業もセレブたちも「エコ」を真面目に語る時代がやってきて、創刊100号記念号(2007年10月号)からは、CO2排出権付き定期購読サービスをスタートさせ、世界初「カーボンオフセットマガジン」になりました。
ローカーボンな暮らしを、知恵を出し合って楽しく実践する時代。さまざまなアングルで、ロハスなライフスタイルを提案する、現在も絶賛進行形です。

(以上、ソトコト 公式Webページより抜粋)


ソトコト 公式Webページ

大平温泉 滝見屋(山形県米沢市)