2014年12月31日水曜日

ゆく年くる年 2014

今年もあと数時間で終わろうとしています。
色々な事がありましたが、何とか今日も満室のお客様達と新しい年を迎えられそうです。
本当にこの1年、お越し頂きました皆々様に感謝を申し上げます。



「感謝」
今年ほどその言葉を胸に秘め、大切なお付き合いをさせて頂いた事はなかったと思います。
人としてどれほどの関係を深めていけるか。上辺だけの付き合いを切り捨てて、その本質を見つめ温かく育み合える仲間がどれだけできただろうか。
今年はそんな事を日々考えて暮らしてきたように思います。



「感謝して丁寧に生きる」
人間の感謝の上に、自分がいかに丁寧に生活できるか。それこそが上質で文化的な営み。
自分自身がそうでなければ、かけがえのない素敵な人の集う旅館になどなるわけがありません。
その丁寧さが文化を作り、やがてそれが歴史となるのだと心から思いました。
丁寧さ。それは複雑な事をシンプルに紐解いていく様なのかもしれません。
より簡潔に答えを出し、大事に大事に深めていく気概なのかもしれません。
どうあれ、私も40歳になり子を持つ父ですから少しだけでもそうやって年を重ねていきたいと切に思います。



「歴史から学び、感謝して丁寧に生きる」
脈々と続く家業には様々な苦難の歴史があります。
それはその時代背景によって異なり、その時々の館主が最善を尽くした結果なのです。
ですからそれを今の価値観に置き換えて「あれは失敗だった」とか「勇み足だった」などと先達を批判することは、現代を生きる人間にとって決して行ってはいけない行為なのだと思います。
悪者を探す能力に長けていても、学びの道が開けることは一生ありません。

歴史から何を学ぶか?それは年号などを暗記することではありません。
その時代に起こった様々な出来事に対して意思決定をしたリーダーの葛藤や情熱に思いを馳せる事だと思います。
人間の価値観は様々ですから、その答えも1つではないと思います。
もしかするとそれは時として想像の世界に足を踏み入れなければならない場合もあるでしょう。

これからリーダーとしてどう舵取りをしなければならないか。
資本主義的な考え方を根本から捨てる時代が来て、自らの利益よりも友や家族や地域のために一生懸命働こうと思う。
そのためにはどうしたら良いのかと考えれば、少なくとも私は株価やドルの変動はもとより新聞に書かれている世界情勢や政治家の話している事など興味の対象ではありません。
「ひとり勝ち」「勝ち組」「生き残り」といった醜い言葉から耳をそむけなければ、美しい未来はないのだと考えます。



「歴史から学び、感謝して丁寧に美しく生きていこう」
それがこれから50歳までのテーマです。
峩々の暮らしの中で、本当に大切に磨いていくもの。また不必要なものが見えてきたように思います。
もしかすると一番いらないものは「経験」なのかもしれません。
今まで生きてきた40年分の経験。プライドも欲もあります。
でもそれが「歴史から学び、感謝して丁寧に美しく生きていこう」を邪魔するのだと思います。だから捨てる覚悟が必要なのだと考えます。
さっさとそんなものを捨てて、次のワクワクを探す旅に出かけよう。
この先の10年間をワクワクしながら生きていくことが、素敵な旅館を作ることにつながっている。そう思いますと、今日峩々に訪れて頂いておりますお客様1人1人に感謝。
本当にこの1年ありがとうございました。
心から感謝を致しますと共に、来年からもどうかよろしくお願い申し上げます。
この1年で私に沢山の事を教えて頂きました1冊。
人間は沢山のチャレンジや間違い、苦しみや悲しみから学んできました。
歴史の真実から学びの道を開き、自身に問いかけてくるもの。
自分自身が本当に信じられるもの。
それはひるがえると、私自身が息子に残そうと努力する様。
言葉では決して伝わらない業。
今、まさに自分は峩々温泉史という歴史上の人物であることに気が付きました。
子や孫に残してあげたいもの。それはお金や土地と断言できるのでしょうか。
やっとそんな事が理解しあえる世の中になってきたのではないかと思っています。
来年もそんな素敵な価値観を共有できる仲間と、精一杯人生をエンジョイしたいと思います。


[親子で読めるジュニア版]日本はこうして世界から信頼される国となった
佐藤芳直
プレジデント社
売り上げランキング: 122,526

2014年12月27日土曜日

雑誌 『自遊人』2015.2

雑誌『自遊人』

2015年2月号「絶景!雪見温泉。」に当館が掲載されました。


「冬こそ温泉へ。」という切り口、とても素敵ですよね。
私も峩々に暮らして一番好きな季節が「冬」です。
なぜでしょう?色々な事を考えさせられるからでしょうか。暑い季節は物事を深く考えたり、自分の人生を見なおしたり目標を定めたりしないからでしょうか。
私はこの深い雪を見るといつも先人たちの生活に思いを馳せます。
いったい自分の先祖たちはどのようにしてこの厳しい自然と共生して宿を営んできたのだろうといつも考えます。
吹雪の日、大雪の日、電気もガスもない。車も除雪車も来ない。どんなものを食べていたのだろう。どんな人間関係がそこにあったのだろう。
もはやそれは想像の世界でしかありません。
想像力を高める事。もしかすると文化的な人間の生活でもっとも大切なことなのではないでしょうか。私はそう考えます。
自分自身の心の中にあるともし火。ロマンや夢、あるいは絆といった自らの人間そのものを冬の旅で見つけようと思うのは、ごく自然な事だと思います。

今回の自遊人はそんな旅人の心をくすぐる内容になっております。
絶景を臨む雪見温泉。冬でもアクセス抜群の温泉や、寒がりな方にも安心な暖かくて快適な温泉などテーマに合わせて紹介しています。
良い旅館ばっかりですのでおすすめです。

2014年12月25日木曜日

女性自身 1月6日・13日合併号 圏外秘湯ベスト11

女性自身 1月6日・13日合併号に掲載されました。

誰にもジャマされずに湯ったり♪
絶景&美肌&ランプ
圏外秘湯⑪

という特集記事です。
非常に面白い切り口ですね。「なるほど!」と関心しました。
携帯が圏外の旅館は他に青森の青荷温泉があります。どうやら女性自身の調査によれば当館を含めて、全く携帯がつながらない旅館は全国で3軒だけなんですね。
日本秘湯を守る会の会員宿だけでも、もっとありそうな気がしますが…。
機会があったら一度調べてみたいものです。


峩々温泉は各キャリア全て圏外になっておりますが、談話室はWi-Fiが無料で利用可能ですのでインターネットはご利用頂けます。
スマートフォンやノートパソコンなどお持ち込み頂き、インターネットメールの送受信・動画サイトやFacebookやLINE等SNSは快適にご利用頂けます。